お早うございます
前にも紹介させて頂いて居ますが
改めてツーピース(2分割)サーフボードのすばらしさを
お伝え出来ればと思います。
開発に着手したのは
ほぼ40数年前の事です。
長い板(サーフボード)は電車、バス、当には持ち込む事が出来ませんでした。
それを可能にするには
板を2分割にすれば良い事で
其処から開発はスタートしました。
パテント(特許権)の申請もし時間は掛かりましたが
特許を所得しました。
色々と試行錯誤し接続部分を金型で製作し
高額な費用を負担しました。
テスト結果は全然ダメで、試作品の板はバキバキ折れました。
それでも更に工夫を加え工場で手作りの試作品を何本も作りました。
PROのライダーにもテストして貰って
中々先が見えてこなくて
大きな壁に突き当たり資金的にも底をついて
一時諦めムードに陥りました。
数年が経った頃、ウインドサーフィンにハマって
冬場、毎週、御前崎に通っていました。
その時に使っていたマストが4,5メートルで長いので
カーボンのツーピースマストが普及して来て居ました。
そのマストは軽量で高かったですが使うようになって
それでも強風時に耐えられなくてBREAK(折れる)する事があって
それをゴミとして捨てる時に
ツーピース部分はそのまま残っていて
それを見つめて居た時に
すーっと何かが閃いて、そうだ、之をサーフボードの2分割のパーツに使ったらどうなんだろう?
という発想が思い浮かんで、居ても立っても居られなくて
鎌倉のファーイーストの新島君の所にすっ飛んで行って
マストBREAKしたパーツを何本か貰って来ました。
自分が乗っている280のロングを真っ二つに切って
メスパイプは穴を掘って埋め込みオスパイプは出っ張ったままで無我夢中で製作し
初テストはラチエン前、波は胸頭のグッドコンデション
クラブ員の田中君が撮影してくれて(その時の写真は有ります)後で載せます
テストは大成功、2本のカーボンパイプは見事に強度を立証してくれて
ツーピースボードの開発は一気に明かりが差して来て
オスパイプの出っ張りを
接続部分両方にメスパイプ、オスパイプは1本の独立したパイプとなって
ツーピースボードの心臓部が出来上がりました。
唯、大問題は、接続部分の重量の問題は解決できていません。
之がどうしても解決できないで居た時
中国の某工場に行った時に
其処の商談室で 社長と業者が話しているときに
竹材(バンブー)を使った下地素材を使った製品を見て
私は、之だ。と思ってその商談に加わって
其処から、軽量で頑強な素材を発見しました。
その工場も直ぐにはツーピースボードは作ってはくれなくて
台湾、タイと作ってくれる工場を探して歩きました。
勿論作ってくれる工場があることは画期的で作ってはくれましたが
やはり軽量化と強度、この相反する事案をクリア出来なくて
数年が経って
私は又中国の某工場へ向かいました。
あのバンブーを使わない限り此のツーピースの完成は無い。と思って
最後の頼みと思い社長に談判しました。
社長には昔僕がサーフボード作りを教えた事も有って
やってみましょう。と言ってくれたんですが
その時既に社長は高齢で40代の息子が工場を動かしていて
その息子がOKしてくれなくて、泣く泣く帰ってきました。
その後何回か息子さんにメールを送り
世界的に類のない発明で、御社が其れを生産する。と言うのは
世界に御社は当社と共に貢献する事に成るのでは。と訴えました。
それに対し社長からは
息子は自分が説得する。と言う回答が来て
社長と息子さん工場長3人で茅ヶ崎に来てくれて
ツーピースボードの本格的な生産に向かいました。
それでも当初は思ったようには行かなくて
改良、改良を加えて今の製品に辿り着きました。
ロングボードからショートボード迄
遂にツーピースボードの開発は達成出来ました。
強度と軽量化、この難題も解決できました。
長くなりましたが
ツーピースに関する私の開発は
自分のサーフィン人生を注ぎ込んだ一生の仕事に成って居ます。